トラブルの芽を早めに摘む!警察相談の日に考える防犯習慣
9月11日は「警察相談の日」です。いざというとき、頼りになるのは警察ですが、実際にどのような相談をすればよいか、どこに連絡したらいいのか、迷う方も少なくありません。
とくに高齢の親御さんにとって、日常の不安やトラブルに「これは警察に言っていいのかな?」と迷う場面も多いものです。
今回は「警察相談の日」をきっかけに、警察への相談について考えてみましょう。
この記事のポイント
- 9月11日は「警察相談の日」
- 緊急性がなければ110番ではなく#9110へ
- 高齢者のトラブル・不安は早めに相談が安心
- 家族で相談しやすい環境を整えることが重要
警察への相談と通報の違いを知っておこう
まず知っておきたいのが「相談」と「通報」の違いです。
- 通報:事件・事故など、今まさに危険が迫っているときに110番に電話します。
- 相談:困りごとや不安、犯罪に発展しそうな問題などを警察に相談するものです。
例えば「隣家とのトラブルで嫌がらせを受けている」「知らない電話が頻繁にかかってくる」「家の周辺に不審者がいる気がする」などは、通報よりも相談として受け付けてもらえます。
警察相談専用電話「#9110」の活用
ご存じの方もいるかもしれませんが、警察には**「警察相談専用電話」#9110**があります。
- 全国共通の相談窓口
- 最寄りの都道府県警察本部の相談窓口につながる
- 緊急性のない困りごとを相談できる
高齢の親御さんが不安を感じたとき、「110番は緊急のときにしか使ってはいけない」と遠慮しすぎてしまうケースがあります。そのような場合に「#9110」を利用することで、専門の相談員が対応してくれます。
高齢者に多い警察への相談例
高齢者が直面しやすいトラブルや不安には、次のようなものがあります。
- 振り込め詐欺や特殊詐欺への不安
電話で「孫を名乗る人物」や「銀行職員を装う人物」からお金を要求された。 - 近所トラブル
騒音・境界問題・ゴミ出しトラブルなど、生活上のトラブルが悪化している。 - ストーカー・つきまとい被害
高齢女性を狙った付きまといや不安をあおる行為。 - 不審者・空き巣への不安
家の周辺をうろつく人物や空き巣被害の増加に対する心配。
こうした相談は、警察がアドバイスをくれるだけでなく、必要に応じてパトロールを強化するなど地域の安全対策にもつながります。
相談しやすい環境を家族で整える
警察への相談は、本人が不安を感じた段階で早めに行うことが大切です。
しかし、高齢者の中には「迷惑をかけたくない」「大ごとにしたくない」と相談をためらう方が少なくありません。
そこで家族としてできることは以下の通りです。
- 「困ったらまず相談していい」と伝える
- #9110や地元交番の電話番号を目立つ場所に貼る
- 最近の特殊詐欺の手口など、情報を一緒に確認する
- 地域の防犯パトロールや見守り活動に参加を促す
家族が「相談しても大丈夫」「早い方が安全」と繰り返し伝えることで、親御さんの安心感につながります。
交番・駐在所の活用
地域密着の警察窓口である交番や駐在所も、日常的な相談に向いています。
顔見知りの警察官がいることで、ちょっとした心配ごとも気軽に相談できるようになります。
例えば:
- 周辺で不審な車を見かける
- 夜道の街灯が暗くて怖い
- ゴミ捨て場に変なものが置かれている
こうした内容も、地域の安全管理につながります。高齢者にとっては「相談できる場所がある」ということが大きな安心材料になります。
まとめ ― 相談は安全を守る第一歩
「警察相談の日」は、私たちに「相談していいんだ」という意識を持つきっかけになります。
高齢の親御さんが日常生活で不安を感じることは決して珍しくありません。
早めの相談によってトラブルの芽を摘み、安心して暮らせる地域づくりにもつながります。
家族としては、親御さんが「相談してもいいんだ」と思える環境をつくり、電話番号や連絡方法を共有しておくことが何より大切です。



