家族ができるサポートとは?高齢者の肌を守る保湿ケア
9月16日は「保湿クリームの日」です。夏の暑さが落ち着き、季節の変わり目を迎えるこの時期は、肌の乾燥トラブルが起こりやすくなります。特に高齢者の方にとって、乾燥はかゆみや皮膚疾患の原因となるだけでなく、生活の質にも影響を与える重要な課題です。今回は「高齢者のスキンケア」に役立つ情報をお伝えします。
なぜ高齢者の肌は乾燥しやすいのか
年齢を重ねると、皮膚のバリア機能が低下し、水分や皮脂の保持力が衰えていきます。
特に70歳を過ぎると皮脂分泌量は大幅に減少し、外部からの刺激を受けやすくなります。
- 汗や皮脂の分泌低下
- 皮膚の角質層が薄くなる
- 体内の水分保持力が低下
これらの変化が重なり、乾燥やかゆみを引き起こしやすくなります。放置すると「皮膚掻痒症」や「湿疹」「感染症」につながることもあるため、日常的な保湿ケアが不可欠です。
保湿ケアの基本ポイント
1. 入浴後の保湿を習慣にする
お風呂上がりの肌は一時的に水分を含んでいますが、その後急速に乾燥します。
入浴後10分以内に保湿クリームやローションを塗布するのが効果的です。
2. 全身ケアを心がける
顔だけでなく、腕・足・背中など全身の乾燥しやすい部位にもクリームを塗りましょう。特にすねやひじ、かかとは乾燥が目立ちやすい部位です。
3. 摩擦を避ける
ゴシゴシこすって塗るのではなく、手のひらでやさしくなじませることが大切です。肌を傷つけず、保湿成分をしっかり浸透させることができます。
高齢者におすすめの保湿アイテム
- 無香料・低刺激のクリーム
香料やアルコールが含まれていない、敏感肌向けのものがおすすめです。 - ワセリン系の保護クリーム
肌の水分を閉じ込める役割があり、乾燥を防ぐ効果が高いです。 - 尿素入りクリーム
かかとやひじの硬くなった角質ケアに効果的。ただし傷がある部分には刺激になるため注意が必要です。
季節ごとの工夫
- 夏の終わりから秋
冷房による乾燥ダメージが残っているため、保湿を強化する時期。 - 冬
湿度が下がるため、加湿器と併用しながら保湿クリームを朝晩使用するとよいでしょう。 - 春
花粉による肌荒れが出やすい季節。敏感肌用のクリームが安心です。
家族ができるサポート
高齢の親御さん自身が「乾燥は年齢のせいだから仕方ない」と思ってしまうこともあります。そんなときは、家族がサポートしてあげることが大切です。
- 一緒にドラッグストアへ行き、肌に合う商品を選ぶ
- 塗りにくい背中などを塗るのを手伝う
- 定期的に「お肌の調子どう?」と声をかける
こうした小さな配慮が、安心感や健康維持につながります。
まとめ
「保湿クリームの日」は、単なる記念日ではなく、高齢者の健康を考えるきっかけになります。
肌の乾燥は見過ごされがちな問題ですが、放置すれば生活の質や健康に大きな影響を与える可能性があります。
季節の変わり目にこそ、保湿ケアの習慣を家族と一緒に見直してみましょう。



